美しき日本文化の源流

日本の歴史をひもとけば、仏教の影響は

はか りしれないものがあります。


一体私たちのどんな感性に影響を与えているのでしょうか。

また、日本に たどりつくまでに、一体どのようなドラマが

あったのでしょうか。

目次


1 茶道

2 華道

3 日本庭園

4 能

5 武士道

6 日本語

なぜ仏教は日本によくなじんだのか



まずはかつての嫁入り修行の必須科目、お茶とお花です。

実はこれも仏教文化が影響しています。

1 茶道


もともと鎌倉時代、禅僧・栄西

薬用として伝えたとされるお茶でしたが、室町時代、お茶の

様式に思想性が入ってきました。一休の弟子

村田珠光(1422〜1502)が、

一休に


「仏法も茶の湯の中にある」


と言われ、


茶禅一味のわび茶の祖となりました。

やがて、わび茶の完成者

千利休(せんのりきゅう 1522〜1591)が現れます。

千利休の作と言われ、茶道界に多大な影響を与えた

『南方録』冒頭には、こう記されています。

茶の湯は、第一仏法を以て、修行得道する事なり


2 華道

古くは仏前に供えた花が起源です。

今に伝わる伝統的な池坊(いけのぼう)は、

聖徳太子ゆかりの六角堂の観音に、僧が花を供えたこと

から始まります。


池坊十二世専慶は立花の名手として知られ、

池坊十三世専応
が『池坊専応口伝』を著して

立花の理論と技術を体系化しました。

誠に安養界(極楽浄土)の宝珠宝池もここを去る

こと遠からずして、華厳世界に吹く風も瓶の上にぞ

においくる
『専応口伝』


と、生け花を極楽浄土の情景にたとえています。

江戸時代、未生流を開いた

未生斎一甫
(みしょうさいいちほ1761〜1824)は

伝書七巻の最終巻に、次のように記しています。


一草一木と雖(いえど)も皆これ仏徳の示現


3 日本庭園


 日本庭園も、もともと大陸より入り、仏教の影響を

大きく受けながら発展
してきました。

 平安時代には、寝殿造庭園に、他力易行の浄土

思想が大きな影響をおよぼし、浄土庭園が完成

しました。中世の庭園文化をより豊かなものへと

築き上げます。


 室町時代には、ごく限られた狭い寺院の中で、

幽玄の世界と大自然を表す庭として、枯山水という

様式が作られました。

 白砂や石、植栽で山や水を表現し、日本庭園の

最高峰と言われます。


 桃山時代以降の茶の湯の発達も、日本の庭園文化

にも大きな影響を与えた。その結果、茶庭という

新たな庭園が現れます。 


 江戸時代に寝殿造りを源流とする山水式、枯山水、

茶庭の3つを併せ、池庭と石庭が渾然一体となった

回遊式庭園ができました。


 今日「日本三名園」と言われる、金沢の兼六園

岡山の後楽園、水戸の偕楽園などは、みなこの様式です。

国枝史郎(くにえだしろう 1887〜1943)

が『名人地獄』に

茶の湯、活花、造庭術、風雅の道というものは、

皆これ仏教から来ているのだ。
とあるように、多くの日本文化の源流が仏教です。

4 能


海外で能の話になると、必ず聞かれるのが仏教との関係です。

能は、仏教行事を起源とし、室町時代に

世阿弥(ぜあみ 1363〜1443)が大成しました。

何もない舞台に一つのドラマが生まれ、『幽玄』の美と、それを

発現させた『花』が観客に感動をもたらし、またもとの無に

かえります。


その驚くべき芸術性は、観世流として現代に受け継がれています。

その真髄が記されているのは、「秘すれば花」

として長らく秘伝とされてきた『風姿花伝』です。


いずれの花か、ちらで残るべき。

散るゆえによりて咲くころあれば珍しきなり。

能も住するところなきをまで花と知るべし。
 と、すべてがうつろいゆく無常の世に咲く花の美しさに

たとえたり、能の真髄をきわめる方法として、


一切は因果なり。初心よりの芸能の

数々は皆因なり。能を極め名を得る

ことは果なり。然れば、稽古する所の

因疎(おろそ)かなれば、果を果たす

ことかたし。
これをよくよく知るべし。

と、因果律にもとづく稽古をあげています。

このように、『風姿花伝』は寺をスポンサーとし、

仏教に帰依していた世阿弥が、根底に流れる仏教

思想の上に書き残された高度で純粋な芸術書
です。


5 武士道


日本人の精神に流れる

『武士道』の起源の一つは仏教です。


ではなぜ、殺生を職業とする武士が、慈悲の教えである

仏教を取り入れたのでしょうか。

それは、武士にとっての一番の大問題は、死への心の

準備だったからです。合戦や切腹で、いよいよ死なねば

ならない時、『生死の一大事』の解決を教えられた仏教に、

どうしてもよらざるをえなかったのでしょう。

6 日本語


私たちがよく使う日常語でも、信じられないような言葉が、

実は仏教を起源としています。身近なところに、こんなにも

沢山あり、その全体像は把握しきれません。


愛・挨拶・有難い・安心・内緒・愚痴

世間・経営・所得・知事・分別

無事・大丈夫

世界・意識・観察・開発・工夫

ひどい・ばか・つっけんどん・がたぴし 

仏教の言葉は、すでに日本語にとけ込んでいるのです。


なぜ仏教は日本によくなじんだのか


このように、お茶、お花、庭園、能、武士道、日本語に

至るまで、仏教の影響下にあります。その他、食事、

衣服、建築などにも、すでに空気のように、日本人の生活の

隅々にまで浸透しています。


なぜこんなに仏教は日本によくなじんだので

しょうか。その理由を、物理学者で夏目漱石との

親交が深い随筆家の

寺田寅彦
(てらだ とらひこ、1878〜1935)は

次のように分析しています。


 仏教が遠い土地から移植されてそれが

土着し発育し持続したのはやはりその教義の

含有するいろいろの因子が日本の風土に

適応したためでなければなるまい。

思うに仏教の根底にある無常観が日本人の

おのずからな自然観と相調和するところのある

のもその一つの因子ではないかと思う。


このように、現在の日本に大きな影響を与えている仏教には、

本当の「生きる意味」が説かれています。

それを知る鍵となる仏教に説かれる「苦悩の根元」を、

1冊の小冊子にまとめました。

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