6 海外文学

仏教国の日本人に聞いても手前みそ。
海外の人に聞いてみましょう。
仏教ってそんなにいいですか?



目次


1 H・G・ウェルズ

2 アーサー・C・クラーク

3 M・ロジャース

4 ヘルマン・ヘッセ

5 ヘルマン・ベック

6 J・D・サリンジャー

7 ジャック・ケルアック

8 アレン・ギンズバーグ

9 アラン・ワッツ

10 エドワード・サイデンステッカー

11 ロマン・ロラン


1 H・G・ウェルズ

透明人間・タイムマシン等を書いたSFの父


 ジュール・ヴェルヌとともに「SFの父」と呼ばれるH・G・ウェルズ

(Herbert George Wells, 1866〜1946)は子供の頃両足を折って

 入院していた時、沢山の本を読み、そこから文学へ興味を持ちま

 した。「タイムマシン」「透明人間」等、SFの名作を数多く生

 み出していますが、中でも「宇宙戦争」は後のハロウィンのラジ

 オ放送でのオーソン・ウェルズの演出があまりに真に迫っており、

 ニュースと勘違いした人たちが、本当に火星人が攻めて来た、と

 大騒動になったのは、有名な話です。

 1914年「解放された世界」では、1950年代を舞台に、核兵器と全

 世界規模の戦争を描き、まだ存在してもいない世界初の核廃絶運

 動を始めました。

 第一次世界大戦を経験した後は、人類の前途に対する深い憂慮を

 背景にした作品を書くようになりました。国際連盟も、世界の破

 滅を防ぐ為のウェルズの発案です。

 そのウェルズは、世界の偉人のトップに釈尊を挙げ、次のように

言っています。


生きる意味 H・G・ウェルズ
H・G・ウェルズ(Wikipedia)

私は公平に、どの点から見ても、世界で最大の偉人は、

仏陀釈迦牟尼仏
である」




2 アーサー・C・クラーク

『エヴァンゲリオン』に影響を与えたSF作家


アイザック・アシモフと並び称される世界的SF作家、

アーサー・C・クラーク(Arthur Charles Clarke, 1917〜)の

最高傑作は、『2001年宇宙の旅』ではありません。

現代SFの古典のベスト10に必ず入り、

アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』にも影響を与えた

『幼年期の終わり』です。

その中に驚くべき未来像が描かれています。

ある日、巨大な円盤状の

宇宙船多数が世界各国の首都上空に

現れ、宇宙人の代表は地球を非暴力のもと、

実質的に支配し、国家機構は解体してゆきます。

すると、二千年にわたって何百万もの人々の心を

支えてきた宗教は、朝露のようにはかなく消えました。


そして…


生きる意味 アーサー・C・クラーク
アーサー・C・クラーク(Wikipedia)

新しい時代は、宗教と完全に縁を切っていた。

オーバーロードがやってくる前の時代に存在していた

信仰のうち残っているのは、純粋な形の仏教

(あらゆる宗教のなかで、おそらくもっとも厳格なもの)

だけだった。奇跡やお告げをよりどころとしていた

宗派はことごとく破綻した。



3 M・ロジャース

アメリカにおける仏教研究の第一人者


 米国における仏教研究の第一人者、M・ロジャース (Minor Lee

 Rogers1930〜1991)は、もともとキリスト教の宣教師でした。

 ではなぜ、仏教の研究を始めたのでしょうか。


 ロジャース教授40才過ぎ、日本を訪れた際の衝撃的な出会いを、

 次のように語っています。


 「鹿児島県で2年間、宣教師として布教活動しました。その時、

 あるキリスト教徒に出会ったのです。私も尊敬する立派な人でし

 たが、苦しい時には、その人の口から、祈りの言葉ではなく、い

 つも念仏が出ていました。念仏はいったい何なのか、知りたいと

 思ったのが帰国して、キリスト教と日本仏教の比較宗教学を専攻

 する動機になりました。」


 それから、ハーバード大学で日本文化、歴史、思想を学び、蓮如

 上人(浄土真宗中興の祖)の『御文章』という書簡集の英訳をラ

 イフワーク
としています。全米で6番目に古い(創立1749年)ワ

 シントン&リー大学の教授で、学生から「一番好きな教授はロジ

 ャース教授。」などと言われる人気教授でしたが、癌の為、61

 才の若さで亡くなりました。


 仏教については、次のようにも言っています。


キリスト教は白人だけの教え。

人間の研究において、仏教は根元が深いです。

仏教の凡夫の思想にピンとくるものを感じました。





4 ヘルマン・ヘッセ

ドイツのノーベル賞作家も絶賛!


 ヘルマン・ヘッセ(Hermann Hesse, 1877〜1962)は、ドイツの

 ノーベル賞作家。7歳の頃、宣教師の父のつてで新島襄に会って

 います。神学校に入りましたが、脱走。様々な職業を転々とした

 後、本屋の店員となり、次々と作品を発表してゆきました。

 最初はノスタルジックな雰囲気の牧歌的な作品が多かったのです

 が、第一次世界大戦で深い精神的危機を経験した後、作風が一変。

 東洋哲学を研究し、現代文明への強烈な批判や洞察、深い精神世

 界を描くようになりました。そしてそれが、彼をドイツ文学を代

 表する作家にまで押し上げたと言われます。

 中でも最も東洋哲学の影響を受けているのは、映画にもなった、

 『シッダールタ』(お釈迦様成道前の名)です。

 (手塚富雄による伝説的名訳の書名は「悉達多」でした。)

 ヘッセといえば、第一次大戦前の『車輪の下』が有名ですが、

 『シッダールタ』は、悟りに至るまでの求道者の体験の奥義を探

 ろうとした、ヘッセ芸術の一つの頂点と言われています。

 お釈迦様は次のように描かれています。
 

生きる意味 ヘッセ
ヘルマン・ヘッセ(Wikipedia)

 二人の沙門は、ひたすらその完全な安らかさ、その姿の静けさに

 よって、仏陀を見たわけだ。そこには、

 何の求めるところも、欲するところも、

 まねるところも、努力するところも認められず、

 光と平和があるばかりであった。



 その静かに垂れた手は、さらに、静かに垂れた手の指の一つ一つ

 までが、

 平和と完成を語っており、

 求めず、まねず、しおれることのない

 安らかさの中で、しおれることのない光の中で、

 侵すことのできない平和の中で、

 穏やかに呼吸していた。



 その手の指の一つ一つの関節が教えであり、

 真理を語り、呼吸し、におわせ、輝かせている、
 

 と思われた。


 この人、この仏陀は

 小指の動きに至るまで真実だった。

 この人は神聖だった。
 (『シッダールタ』新潮文庫 高橋健二訳)



5 ヘルマン・ベック

ヨーロッパにおける仏教研究の
最も代表的な名著『仏教』の著者


 ニュルンベルク生まれのヘルマン・ベック(Hermann Beckh 1875

 〜1937) は、大学入試の成績が優秀だったため、国費で法律学を

 学ぶ特典を与えられましたが、ベルリン大学でサンスクリット語

 を専攻し、1907年、哲学博士の学位をえています。翌年には、

 ベルリン大学の講師となりました。

 サンスクリット語やチベット語の文献を広く調査し、1916年、

 ヨーロッパにおける仏教研究の最も代表的な名著『仏教』を著し

 ました。その中で、例えば以下のようにお釈迦様の偉大さをたたえ、


私たちから見ても確かだと思われる

一つの事実は
、あの体験以来、

仏陀は、他の人たちの心情を動かす、

独自の偉力を身につけた
という

この事実なのである。

これ程強い感化力が一人の人間から

あらわれでることは珍しい。

 仏教が歴史上初めて、民俗宗教の域をこえ、人類思想となった

 とを指摘しています。(岩波文庫『仏教』)


6 J・D・サリンジャー

『ライ麦畑でつかまえて』の著者も……!


代表作『ライ麦畑でつかまえて』が全世界で発行部数6000万部

を越え、世界の若者たちに与えた影響は計り知れないJ・D・サリ

ンジャー(Jerome David Salinger,1919-)は20世紀アメリカ文学を

代表する作家の一人です。

最近、(2003年)にも村上春樹訳『キャッチャー・イン・ザ・ライ』

という訳書を出し、いまなお新たな読者層を広げています。

そんなサリンジャーですが、『フラニーとゾーイ』以降は、仏教の

影響が色濃くあらわれています。
『フラニーとゾーイ』では、

ゾーイが、仏が菩薩であったときの誓いである

「四弘誓願」を口にする、

次のようなシーンもあります。



生きる意味 サリンジャー
J・D・サリンジャー(Wikipedia)

「『万物はいかに無数たりとも、

 我これを救うことを誓う。

 情念はいかに無尽たりとも、

 我これを消滅せしむことを誓う。

 法門はいかに無辺たりとも、

 我これを極むことを誓う。

 仏陀の真理はいかに無比たりとも、

 我これに至ることを誓う』


(※衆生無辺誓願度

  煩悩無量誓願断

  法門無尽誓願智

  仏道無上誓願成)

(中略)

 おれはこいつを、十の歳から今日まで、毎日毎日、三度の食事の

 たびごとに小さな声で繰り返してきたんだ。

 こいつを言わないことには物が咽喉を通らないんだからな」

(※訳注は翻訳者。)


また『聖書』の一節を引用したあと、仏の慈悲に差別がないことを、

このように話す場面もあります。

 幼いフラニーが冷然と聖書を棄てて、

 まっすぐに仏陀に赴くのはここのところさ。

 仏陀はかわいい空の鳥たちを

 差別待遇しないからね。




7 ジャック・ケルアック


仏教のどんなところに心ひかれましたか?


当時の若者たちの“心の書”と表現された、最高傑作

『路上』(On the Road)をあらわした

ジャック・ケルアック(Jack Kerouac,1922-1969)

は、村上春樹の小説などにも次のように登場します。


「当時彼女はケルアックの小説の世界にのめりこんで

いたのだ。

(中略)

いつもポケットに『オン・ザ・ロード』か

『ロンサム・トラヴェラー』をつっこんで、暇があれば

ページをくっていた」(『スプートニクの恋人』より)


アメリカのロックバンド「ドアーズ」は

「この本を読まなかったらドアーズは

誕生していなかっただろう」とまで語っています。

日本では、昨年改めて新訳が発刊されるなど、今なお

その影響は世界に及んでいます。

そんなケルアックですが、29歳くらいから仏教に関心

を持ち始め
、その後の作品では、

『達磨の放浪者』(The Dharma Bums)や

『パリでの悟り』(Satori in Paris)など、

仏教用語をタイトルに入れることもあります。

一体ケルアックは、仏教のどんなところに心ひかれたのか、

シンプルな言葉でこんな風に言っています。


生きる意味 ケルアック
ジャック・ケルアック(Wikipedia)

「僕はただ仏教の、この世はすべて苦なり

 という真相に心を惹かれただけ。」




8 アレン・ギンズバーグ

50年代アメリカの文学ムーブメントの中核的存在


アレン・ギンズバーグ(Irwin Allen Ginsberg,1926-97)は、50年代

アメリカの文学ムーブメントの中核的存在として活躍した詩人です。

詩集『吠える』は、ジャック・ケルアックの小説『オン・ザ・ロード』

とともに、70年代のヒッピーたちの教科書の役割を果たし、

20世紀後半の北米の精神的傾向に一つの決定的な側面を与えまし

た。ポール・マッカートニーやジョン・レノンとも親交があり、やがて

ノーベル文学賞にノミネートされる歌手ボブ・ディランにも大きな

影響を及ぼしています。

行動派の人として知られ、

“学識に飾られた書き言葉に、路上の声を!!”

“ベトナム戦争に、反対の声を!!”

“キリスト教文化に、仏教の文化を!!”

……そのほか、同性愛者差別反対、反戦運動、白保の珊瑚礁保全運動、

反原発……など、“政治的行動する詩人”というイメージが強くあります。

肝臓ガンで亡くなる約1年前には、雑誌『Esquire』(1996年3月号)

<特集/Where Are We Going?21世紀の大予測>のインタビュー

のなかで、こう語っています。


生きる意味 ギンズバーグ
アレン・ギンズバーグ(Wikipedia)

「仏教的な考え方こそ未来を開く答えだと思う」




9 アラン・ワッツ

60年代アメリカの精神革命をリードした旗手


60年代アメリカの精神革命をリードしたカウンターカルチャーの

旗手、アラン・ワッツ(Alan Wilson Watts 1915〜1973)は、

ウィトゲンシュタインの哲学や量子力学を学びながら、

仏教を学びました。


生涯25冊以上の著作がありますが、東洋哲学に強く影響を受けて

います。中でも、

『The Philosophies of Asia(アジアの哲学:日本語未訳)』

では、次のようにお釈迦様を讃えています。


仏陀は、極めて巧みな心理学者だった。

そして、歴史上初めての心理療法士であり、

人間の狡猾さや曲がった心の、驚くべき

理解者であった。


The Buddha was a very skillful psychologist, and he is
in a way the first psychotherapist in history,
a man of tremendous understanding of the wiles and
the deviousness of the human mind.
(The Philosophies of Asia)


10 エドワード・サイデンステッカー

今はなき世界最高の超一流翻訳家


 「源氏物語」などの英訳で知られ、川端康成にノーベル賞をもた

 らした、世界最高の超一流翻訳家・サイデンステッカー教授

 (Edward G. Seidensticker, 1921〜2007) が2007年8月26日、

東京で亡くなりました。

2006年から湯島を生活の拠点としていましたが、転倒しての

入院療養中、86才でした。


コロラド州に生まれ、終戦後に来日し、外交官などを経験した後、

東大大学院で平安朝文学を研究。上智大、コロンビア大などの教

授を務めるかたわら、谷崎潤一郎の「細雪」などを英訳。「雪国」

の英訳では、川端康成のノーベル文学賞受賞に貢献しました。

実際、川端康成自身、ノーベル賞の半分は、サイデンステッカー

教授のものだと言って、賞金も半分渡しています。


人生最後の仕事として、仏教にもとづいて人生の目的を明らかに

された

 "YOU WERE BORN FOR A REASON"(原書「なぜ生きる」)の

英訳を監修し、


生きる意味 サイデンステッカー
サイデンステッカー(Wikipedia)

 "YOU WERE BORN FOR A REASON

 is a solemn and profound book.

(ユワボーンフォァリーズンは厳粛にして深遠な書である)"

 という言葉を残しています。



11 ロマン・ロラン

フランスのノーベル賞作家も!


 フランスの文豪、ロマン・ロラン(Romain Rolland 1866〜1944)

 は、トルストイやミケランジェロの生涯を描き、ベートーベンの

 生涯を描いた主著『ジャン・クリストフ』により、1915年にノー

 ベル文学賞を受賞しています。平和主義者・ヒューマニストとし

 て、戦争・ファシズムと戦いました。

 日本に大ブームを巻き起こした倉田百三の『出家とその弟子』を

 読んで感動し、倉田百三に手紙を送って激賞しました。

 『出家とその弟子』のフランス語版には、序文まで添え、次のよ

 うに絶賛しています。


 「現代のアジアにあって、宗教芸術作品のうちでもこれ以上に純

  粋なものを私は知らない」


 さらには、次のような文学的な表現で親鸞聖人をフランスの人々

 に紹介しています。

生きる意味 ロマン・ロラン
ロマン・ロランとガンジー
(Wikipedia)

「親鸞聖人(1173−1262)は、十三世紀に

日本仏教の最大宗派である真宗を創設した。

貴族の血を引き、京都近郊に生まれた彼は、

人間と無限との心やさしき仲介者として

師法然のあとを引き継ぎ、天と地を近づけ、

仏陀の恵みを万人の手の届くものとした。」


このように、世界中の偉人たちにたたえられている仏教には、

本当の「生きる意味」が説かれています。

それを知る鍵となる仏教に説かれる「苦悩の根元」を、

1冊の小冊子にまとめました。

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